ワイドショー化への批評


ワイドショー化への批評

前出の『ニュースステーション』の成功が「ニュースは金になる」という考えを生み、視聴率のための演出手法の常用など結果的に今日の報道番組のワイドショー化と質の低下のきっかけを作ったと分析されている。 情報番組での報道被害や捏造が多発するのは、報道番組を制作する報道部門とワイドショーなどの情報番組を制作する制作部門が縦割り化してしまい、制作部門に所属する制作者は報道では必要な事実の裏付けを取ることを軽視しがちだと指摘されている[4]。 ある放送局の番組審議会ではワイドショー的な作りのキー局の全国ニュース番組に対しての批判があった。最近ではワイドショー化した平日と違い、(放送時間を長くせず従前の報道からかけ離れた内容が少ない)週末版の方が視聴率が良い番組もある[5]。 また、読売テレビ制作の討論番組『たかじんのそこまで言って委員会』では東京キー局(テレビ東京以外)のワイドショー的な夕方ニュース番組に「ニュースは30分で事足りるのに2時間も無駄に長くしている」「ニュース番組になぜ芸能ネタを入れているのか」「グルメ情報やトレンド情報といった軽薄な内容が増加した」「各局独自カラーのあるニュースがなく、どのチャンネルを変えても同じ内容・タイムスケジュールだ(ただし、これは朝や昼の番組も含めて発言していた)」「崖に取り残された野犬を救助する模様をトップニュースで生中継し、他のニュースを伝えている間でもどこかしらの端にワイプ映像で随時中継している民放キー各局は優先事項がわかっていないアホだ」と断罪している。 そして、地上デジタル放送による設備投資の増大から報道番組にも経費削減の波が押し寄せている。これまで報道局制作で行われていた番組の特集を外部の制作会社に委託、記者を削減する傾向にある。 テレビ朝日はワイドショーの報道強化のため、ワイドショー・情報番組を制作する部門と報道局を統合して情報の共有化を図った。この事に対して報道番組の質の低下をさらに進めかねないと危惧する声がある。また、制作会社が納期に間に合わせるため等の理由で、ヤラセを行う事象が発生、発覚している。 上記にも指摘されているが番組によって芸能ゴシップ情報(熱愛報道・不倫・離婚騒動など)を全国ニュースの時間に放送しており、「もはや報道番組ではない」「報道・ニュース番組を名乗るな」という批判もある。これまで民放の報道番組のワイドショー化に対し一線を画してきたNHKも近年では字幕や演出などに関して民放の手法を取り入れている。またこうした手法の常用は結果的に報道番組と情報番組の境界線を曖昧にしてしまい責任の所在を曖昧にしてしまっているとの指摘もある。 さらに、『日経エンタテインメント!』2006年11月号に掲載されたニュース番組の格付けでは「今や夜のニュース番組で正当な報道番組の姿勢を貫いているのは『ニュースJAPAN』と『NHKニュース7』のみ」と厳しい評価を下した。 他にも23時台では経済情報に特化した『ワールドビジネスサテライト』も正統派の報道番組としての評価は高く、視聴率においても先述の『NEWS ZERO』よりも高い日がある。 このようなワイドショー化傾向に対しては『FNNスーパーニュース』のキャスターを務めている安藤優子はあるインタビューで「報道は気取りがある」「見ている方に通じないのであれば完全な送り手のマスターベーションでしかない」と発言し、報道番組のワイドショー化はやむをえないとしている。 また、報道番組に対し編成局と営業局の影響力が大きくなり、視聴率を稼ぐことが求められるようになったこともこの傾向に拍車をかけている。TBSでは『筑紫哲也NEWS23』が視聴率で苦戦していることを背景にバラエティー色の強い新番組を作る話が持ち上がったほどである[6]。 このため、月刊誌『WiLL』編集長の花田紀凱は「ニュース・報道番組については視聴率計測をやめるべき(『たかじんのそこまで言って委員会』2008年6月1日放送分より)」という意見も出ている。
引用サイト:Wikipedia引用


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